その言葉は絳攸の心と躯に火をつけた。
そっと秀麗を抱えあげると布団の上にそっと座らせる。
最初は唇を合わせるだけの触れ合いが、徐々に深くお互いの境目をあいまいにしていく。
やがて、絳攸は秀麗の唇から離れると、自らの唇を秀麗の首元へと降ろしていく。
その間に秀麗の帯を解き、浴衣を寛げる。
艶のある薄桃色の下着に覆われた秀麗の胸元が顕わになる。
「秀麗、寒くないか?」
絳攸が確認すると、秀麗は首を横に振る。
「だ、大丈夫、です。でも、…恥ずかしい。」
「俺に見られるのは、嫌か?」
秀麗は再び首を横に振る。
「嫌では、ないですけど。
スタイル良くないですし…。
それに絳攸さまは服を着ていらっしゃるから、ズルイです。」
秀麗の言葉に絳攸は苦笑する。
「ずるいか。じゃあ俺も脱ぐから、秀麗の全部を見せてくれ。」
そう言うと、絳攸は自ら帯を解き、浴衣を脱ぎ棄てる。
それでもなお恥じらう秀麗にそっと告げる。
「言っておくが、俺だって恥ずかしい。
鍛えているわけでもないしな。
だけど秀麗は、それで俺のことを嫌いになるか?」
絳攸の言葉を秀麗は驚いたように否定する。
「いいえ、私は絳攸さまが好きなのですから。」
「俺も、同じだ。秀麗のことが好きだから、スタイルがどうとかそんなこと考えていない。」
そう言うと絳攸は秀麗の胸を覆う下着に手をかける。
唇を寄せ合いながら、背中にまわした手でそれを取り去ろうとするが、
なかなかうまくいかない。
どちらからともなく笑い合い、そして再び唇を寄せる。
ほどなくして漸く金具を外すことに成功すると、絳攸はそっと秀麗を横たえさせる。
先日のことを思い出しながら、そっと乳房に手をあててやわやわと揉みしだく。
ふと気になって秀麗に告げる。
「加減とか、わからないから、痛かったら言うんだぞ。」
「…だいじょ、う、ぶで、す。」
応える秀麗の声は心なしか熱を帯びたものに変わってきている。
それを確認した絳攸は片方の胸の先端をぱくりと口に含んだ。
舌で転がすようにして味わう。
はじめ柔らかだったそれがコリコリとした感触へと変化していく。
それと合わせる様に、秀麗の口からは甘い声がわずかに漏れ出始めた。
それが恥ずかしいのか、口をふさぐ様に自らの手を口元に持っていこうとするが、
絳攸はそれを制した。