桜の時 3-6
 
 
「や、絳攸さま、そんなとこ舐めちゃ…」
 
思いもしなかったところに舌を這わされて動揺した秀麗は、
 
腰をくねらせて逃げようとする。
 
しかし、秀麗の腰をしっかりとつかんだ絳攸の両手がそれを許さない。
 
「秀麗、こうされるのはいやか?」
 
あまりに逃げようとするから心配になって聞いてみる。
 
「だって、そんなところ、きたない……」
 
「汚くない。秀麗の蜜が出て、甘いぞ。」
 
「っ、そんなこと、言わないで…」
 
思ったままを伝えたのに、秀麗は余計に恥ずかしがるばかりだ。
 
だが、確かに嫌がっていない証拠に、
 
秀麗の奥からは確かに少しずつ蜜があふれ始めた。
 
それを味わいながら、絳攸は割れ目の上で鞘に守られた部分へと舌を伸ばす。
 
 
 
最初は鞘ごと。
 
そして舌で鞘を剥き中の実を味わう。
 
そんな場所があることすらも知らなかった秀麗は、感じたことのない感覚に慄く。
 
その様子を見ながら絳攸はその実を一気に吸い上げた。
 
「っあ、っあ。な、に、そこ。…ダメ、だめぇ。」
 
そう言いながら秀麗は背を仰け反らせ、
 
足の指はシーツを掻くように痙攣している。
 
同時に奥から大量に蜜があふれ出た。
 
だが、秀麗本人は未知の感覚に驚いたのか、大きく肩で息をしている。
 
絳攸は一度唇を離すと、秀麗の顔を真上から覗き込み、
 
落ち着かせるように髪を撫でてやった。
 
 
 
「秀麗?大丈夫か。」
 
その掌の感覚に、そして優しい声に、秀麗は安心感を取り戻した。
 
「…大丈夫、です。
 
でも私ばかり気持ち良くなってしまって、
 
これでは絳攸さまは楽しくないですよね?」
 
先ほど未知の感覚を味わったばかりで、恐怖感も抜け切れていないだろうに、
 
それでも絳攸のことを気遣う。
 
そんな様子が秀麗らしく、そして愛おしい。
 
「楽しくないわけない。
 
秀麗が応えてくれるが嬉しいんだ。
 
それに少しでも秀麗の負担を減らしたいからな。」
 
そう言いながらも、絳攸は、自分の我慢の限界が近いことを感じていた。
 
秀麗もだいぶ潤ってきたようだし…。
 
だが、いきなりではやはり相当な痛みを伴うに違いない。
 
そう思いなおし、秀麗に告げる。
 
 
 
                    3-7に続く
 
 
 
 
 
 
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